※交じり合せて
唇を離すとハァッと熱い吐息を漏らしてイルカは身体を弛緩させる。
「イルカ先生?」
意識が混濁して今の状況を理解していないのかもしれない。イルカは問い掛けに答えず、ぼんやりとした瞳で己を抱きとめるカカシの顔を眺めている。
噛み付くように口付けた所為か、はたまた絡めた舌とイルカの口内を堪能することに夢中になりすぎた所為か、イルカの口周りはどちらのものか分からぬ唾液で濡れそぼっていた。
ベタベタに汚れてみっともない顔だと言えるのに、カカシの目には酷く官能的に映る。
イルカの額に浮き出た汗に舌を這わせ、服の上から乳首を探り当てて強く押し潰すと、ビクリとイルカの身体が反応した。
「…んっ」
眉間にしわを寄せたイルカが無意識だろうか、カカシの腕を掴んで身体を捩らせる。
「駄目だよ。せんせ…」
逃げるなんて許さない。
乱暴にたくし上げた服の下から覗く赤く色付いた粒にむしゃぶりつく。女のように膨らんでもいなければ柔らかくもない男の胸だ。それでも、それがイルカの胸というだけでカカシには特別なものに変わる。
とても愛おしく、何よりも甘い果実を口に含み、なだらかな腹部を掌で撫でながら、汗でしっとりと湿った肌を堪能する。
「あっ……や…っ」
目を閉じ、ふるふると力なく首を振るイルカは、今自分がどんなに淫らな姿をカカシの前で晒しているのかきっと気付いていない。
「触って欲しいんでしょ?」
布越しでも分かるぐらいイルカの下肢は硬く膨らんでいる。
つい、と手前のところまで指先でなぞり、カカシは先程よりも赤くなった胸の果実に軽く歯を立てた。
「…っあ!」
悲鳴を上げ、涙を浮かべた黒い瞳が懇願するようにカカシを見詰める。
「ね、触って欲しい?」
再び問えば、イルカはぼろぼろと涙を零しながら、首を何度も縦に振ってカカシの腕にしがみ付く。
「…カ、カシせんせぇ…っ」
「なに?…どうして欲しいの?言ってごらん」
優しく言葉で促しながら、カカシは肝心なところを避けてイルカの足の付け根を撫でる。
本当はすぐにでも触れてしまいたかった。だが、カカシはイルカの言葉で望みを言って欲くて答えを強請る。
ぱたりとイルカの胸にカカシの汗が滴り落ちたのに気付き、カカシを苦笑を浮かべた。
余裕があるようにイルカを弄っていたが、あられもないイルカの姿に煽られ続けたカカシも限界まで来ていた。
こんな風に余裕がなくなるのもイルカが相手だからだ。
ぷくりと膨れ上がった乳首を指先で捏ねながら、カカシはゆっくりと胸からへその辺りまで舌を這わせて赤い痕を付けていく。
「うあっ……あっ…やだっ」
片足を持ち上げ、付け根の際どい個所に強く吸い付くと、イルカは身体を捩らせ足で床を蹴る。
「やなの?」
「違っ……っ…」
「…泣かないで。どうして欲しい?イルカ先生の望みなら、何でも聞いてあげるよ」
だから、ねぇ、言ってよ。
イルカ先生。
零れ落ちる涙を唇で吸い取り、逸る気持ち抑えながら答えを待つ。
「カカシ、先せ……さ、…触って、くださ…」
「ん。イイ子。良く言えたね」
幼子のようにカカシの名を呼ぶイルカの唇を塞ぎ、カカシは自分の望みをイルカの望みへとすり替えることに成功させたことへ充足感を覚え口角を上げる。
「ああっ!…あ、ああっ……っ」
熱く猛っていたイルカの中心を直接握り込むと、遠慮することなく乱暴に扱く。
快楽に我を忘れたイルカの姿を見詰めながら、カカシも限界まで膨らんだ自身の前立てを開放して硬く屹立したものを取り出した。
「イルカ先生…」
下肢どころか身体中が燃えるように熱い。
この熱を鎮めるのは同じように熱いイルカの中でしかない。
早く。
早くどろどろに溶けて交じり合いたい。
誰も入り込めないように。
こんなにものめり込むなどと、誰が予想出来ただろうか。
末期だなぁ。
微かに残る冷静な部分でそう自嘲したが、最早イルカを手放すことなど考えられなくなったカカシは、欲望の赴くままイルカの身体の奥に指を滑らせ喉を鳴らした。
終
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こんなとこで終わってすみません。
でも、元々のメモはもっと短かったんですよw
- 2009/09/28 (月) 23:24
- 短編